コロナ回避と夏休み
8月1日―31日
第7波パンデミックはどこまで広がるのか予想もつきません。夏休みを兼ねて、8月1日―31日の間、休廊いたします。

「金細工は永遠の宝物」
Etruschi Granuration

Etruschi Granuration
<エトルリアの粒金細工> マエストロ マッシモ・セレッティさんの背景

エトルリアという国は大昔にローマによって滅ぼされました。エトルリアとはローマが君臨する以前、イタリア半島全体に都市国家のネットワークを広げて繁栄したエトルリア人主導の連合国です。BC800年くらいから約700年間続き、ローマの初期の王はエトルリア人でした。双子と狼の話はローマ人が作った物語です。
彼らがどこから来たのか、ローマに併呑されて後、どのように消えていったのか、謎の多い人々です。
外国の資料で残っているのは、鉄を作り、その交易で莫大な富を得ていたこと。地中海の隅々まで航海し、海賊行為も多々あって恐れられていたこと。アルプスを越えてイングランドまで資源を求めて旅をしていることなど、断片的、物語的な記述です。
しかし土木技術、工芸、音楽や絵画、造船技術など、その高度な文化は彼らがイタリア全土に残した地下墳墓遺跡と現在ローマに残る遺構によって知られます。
素晴らしい陶器、銅器、金細工、墳墓に残された壁画などですが、何と言っても人々が注目したのは金細工でしょう。遺跡で発見される純金の装飾品はグラヌレーション(粒金細工)と呼ばれる細密な細工をほどこした他に類を見ないものです。
その制作技法は、途絶えていて謎とされていました。
19世紀になってローマのカステラ―ニという人が古代の技法を研究し、復元に努力しました。彼のエキゾチックな古代技法の作品はヨーロッパで人気を博し、イギリス王室、ナポレオンⅢなどの後援を得て幾多の名品が生まれました。
その伝統を受け継いで、ローマの貴族バルベリーニ家の城にアトリエを構え、古代の技術で粒金細工に勤しんでいるのが、マッシモ・セレッティさん。
閑々居で紹介しているマッシモさんは、そんな背景を持つ現代のEtruschi Granuration のマエストロです。

さて、余談。エトルリア人の文字は遺物(わずかに4点)が少なく、今だに解読されていません。一番長いテキストは、偶然にエジプトのミイラを包んでいた麻布に残されていたのですが、まだまだ完全に読みとかれてはいないのです。推測としては毎日礼拝すべき神様と、その方法が書かれているらしい、ということです。文字の記録をもっと残してくれていたら、彼らの生きた時代をもっと身近に感じられたと思うのです。
エトルリア文化で特筆すべきは占いでしょう。これはローマ時代にまで受け継がれ、合理主義のローマ人もエトルリア人を指導者に、占い学校を作っていたくらいです。
あのシーザー暗殺の3月15日も、シーザーのお雇い占い師は「出かけないように、」と彼を引き留めたのです。占いは的中したのです。


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