6月11日(月)〜21日(木) 新倉章子 水墨画展
6月 6月11日(月)~21日(木) 新倉章子 水墨画展 |
葡萄図(巻) 34.5x135.0cm |
薄墨桜 24x67cm 軸 | 牽牛花 65.5x32.5cm 軸 |
残月 139x86.7cm パネル | 雪解け竹の図 129x48cm 軸 |
自然の中で、光と水が作り出す造形は人間の美意識の根源ですから、画家たる人種は光になり、水になるのが良いと思うのです。 なれないまでも通じ合うことが出来たらいいではありませんか。新倉さんの描く植物は、しなやかです。筆で水をコントロールする技を体得しているからこそ描ける 朝顔の蔓です。 雑談の中で、筆の中で動く墨水と、それを引いていく呼吸で蔓が伸びていく、というようなことを言っていました。体得というのはそういう事か、と感じたものです。中国水墨画技法を学びつつも、中国絵画の特性である強烈な自己表現から離れ、モチーフをシンボライズせずに、日本の四季の中で感じる自然との交感を素直に受けとめて紙上に置いていく。 その姿勢が無理のないしなやかさを生んでいると思うのです。 それは東山文化の昔に、この列島の一部の絵師達が歩んだ道と重なるものでしょう。 新倉さんは面白い経歴の人で、早稲田大学で哲学を勉強していたのです。しかし水墨画に取りつかれてずっと研鑽を重ねて現在に至っています。 |